・高校入試はどう変化しているのか知りたい。
・今年の北海道高校入試は平均点が下がったらしいが、それはなぜなのか知りたい。
みなさんこんにちは、中学校国語科教師のアオです。この記事では「令和3〜5年度北海道高校入試問題【国語】」について分析していきます。
毎年高校入試の問題は変化を見せていますが、特にここ2年の入試問題は変化が大きかったように思います。R3(300点満点、標準・裁量問題あり)からR4(500点満点、標準・裁量問題なし)R5にかけて問題はどのように変化しているのかまとめました。
※著作権の関係で問題そのものは載せられないので別のサイトでご覧ください。
見づらい方は、以下からPDFをダウンロードしてください。
この表からわかることと入試の変化に対応するためにどんな授業をしていけば良いのか、自分なりにまとめていきます。
入試の変化のまとめ
・裁量問題が廃止されたR4から出題形式が変わり、R5は大問2が「文学的文章→説明的文章」に変わった以外は基本的に変更なし【小問集合・文章読解・古典・資料の読み取り】。今後も継続されそう?
・記述の字数が増加している【R3は70字、R4は80字・150字、R5は100字】。
全体的に記述する問題も増加している。
・文章や資料の読み取りだけでなく、それに対して「自分はどう考えるか」根拠を持って答える問題が出題される。
特にR5大問2の「自身の経験を例にして」は「筆者の主張に当てはまる自分の経験を書き、そこから考えを述べる」という難問だった(主張を読み取り、それに合わせた経験を創作できるかとも取れる?)。
・R5からは選択問題で「全て選びなさい」が2問出題された。答えが明確に分かっていなければ正解できない。
・古文はある程度内容を推測できないと答えにたどり着けない。注釈をもとにした読み取りが必要。
どんな授業が求められるか
・説明的文章や文学的文章ではただ読解するだけでなく、人物の行動や筆者の主張に対して自分の考えを書く活動を取り入れる。
・「何となく」ではなく、根拠を持って答えることを求める。
・ある程度まとまった字数で記述する機会を多く取り入れる。
・様々な資料(図表、レポート、公用文、話し合いの様子など)から、情報を正しく読み取り、自分の言葉で表現する機会を持つ。
・初見の古文を読んで、内容を把握する練習が必要。簡単なものを複数読んで、慣れることも重要か。
まとめ
自分なりに入試問題の変化と、それに合わせて授業をどう変えていけばいいのかまとめました。
「入試のために授業するわけじゃない」かもしれませんが、入試は「これからの時代を生きていく上で生徒に必要な力が身についているか測る」試験だと考えれば、その試験を解くために必要な力を身につけることは「生きる力」を身につけることに直結するはずです。
日頃の授業から少しずつ意識していきましょう!
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